2001年1月に買ったCD

Immortal Greatest Hits : The Fifth Dimension
Company Unknown (JN-1007)
Immortal Greatest Hits : The Fifth Dimension  正月明けに近所のショッピングセンターへ行くと、特売のCDがセールされていました。いつもだったらざっと冷やかして通り過ぎるだけなのだけれど、今回は気になったCDがありました。その一つがこれ。1280円でした。下の曲目リストを見ていただけばわかると思います。1、2とか5、6、7、8曲目とかばかりが並んでいるのなら別に、「ああ、そう」で済むんですが、その間や、後半に妙な曲が並んでるでしょ。で、それに引っかかったわけです。
01 Aquarius / Let The Sunshine In10 What's She Got That I Ain't Got
02 Up Up And Away11 Monday Monday
03 Fantasy12 Respect
04 Never Say Hello To Goodbye13 Shake Your Tambourine
05 Stoned Soul Picnic14 I Can't Let Go
06 Wedding Bell Blues15 Take Me Away
07 One Less Bell To Answer16 Looking Out For No.1
08 (Last Night) I Didn't Get To Sleep AT All17 Ego
09 Surrender18 Together Let's Find Love
 3曲目はアース・ウンド&ファイアの「宇宙のファンタジー」です。しかし、女性リードの声がマリリンや、フローレンスの声とは思えない。さらにバックの演奏も平板で、これがフィフス?と誰かに尋ねたくなるような曲です。数年前にVANDA誌に掲載されたディスコグラフィーを調べたのですが、こんな曲はないぞ。続く4曲目も妙に地味で取るところがないと言う感じです。  9曲目もファンクなリズムの曲で、高い女性コーラスがいっぱい入っています。うーん、なにか違うテープが紛れ込んだな。10曲目も同じ。どう考えてもフィフスじゃない。
 しかし、11曲目から13曲目は確かにフィフスのライブ音源です。ディスコグラフィー調べても、ちゃんと載っています。しかし再び14、15曲目は別なおばさんのボーカル。でも15曲目は結構きれいなコーラス入ったりして、良い曲です。16曲目は別な女性シンガー、17曲目もまた違う人。18曲目は再びライブ音源で間違いなくフィフスですが、これもVANDAのリストには載っていない。僕の勘違いか?どうなってるんだ?
 と言うわけで、結局は正月早々「ぱちもん」をつかまされた馬鹿な私と言うことになってしまいました。R&B方面に強かったのならこんな事にはならなかったのでしょうね。


Reflections Of Bee Gees
Hey Presto!(KBCD 059)
Reflections Of Bee Gees  こちらは980円でした。曲目を見ると知らないタイトルばかりの中にオーストラリアでローカルヒットした「Spicks And Specks」の文字があり、それじゃあきっと渡英する前にオーストラリアで出した曲を集めたんだろうと決めうちして買いました。こっちは新春早々の「ビンゴ!」。フィフスで失敗したから言うんじゃないですが、こっちは値段のの3倍ぐらいしてもかまわないんじゃないかと思うくらい、良いCDです。誰にもそれが当てはまるか?そこんとこはどうなんだ!!と問われると、ちょいと…、しかし、まあ私のサイトなんて「個人の趣味」なんだから(ヤフーのトラウマまだ抜けきれず(^^ゞ
01 Wine And Woman09 How Love Was True
02 Turn Around Look At Me10 Follow The Wind
03 How Many Birds11 Take Hold Of That Star
04 Claustrophobia12 I Was A Lover, A Leader Of Men
05 Three Kisses Of Love13 I Am The World
06 To Be Or Not To Be14 Second hand People
07 I Don't Think It's Funny15 Every Day I Have To Cry
08 Spicks & Specks16 Monday's Rain
 マジな話で、40代後半の方にとっては、知らない曲であろうが何だろうが、一番懐かしく、心を震わしてしまいそうな曲がぎっしりと詰まっています。バックの演奏を含め、曲作りとしてはまだ稚拙さを感じたり、誰か(ビートルズやホリーズ、ハーマンズ・ハーミッツなど、など)のコピーから抜け切れていない部分もあるのですが、それも含めて我が青春を重ね合わせて、「うん、うん、こんな曲やりたかったよね」と、うなずいてしまう曲が一杯なわけです。
 廉価版であるだけに、クレジットなどが一切ありませんが、音はモノラルながら、アナログ起こしではなく、そこそこ満足のゆくレベル。そういえば、フィフスの方も、音質はそう悪くはありませんでした。少なくとも昔、それしかないので買ったベストの、貧弱な音よりはずっとましな音がしています。時代は進んだものだ。
 先ほど言ったように、クレジット、ライナー等がないのではっきりはわかりませんが、2曲目の「Turn Around, Look At Me」以外は、オリジナルではないでしょうか(いかにもオールディーズ然とした11曲目「Take Hold Of That Star」も違うかも)。この曲、「うまーい」と唸るほどではないですが、素直な歌い方で好感度UP。この歌好きなんです。自分は思い入れたっぷりに歌ってしまって、好感度ダウンです(^^ゞ4曲目「Claustrophobia」(あまり見かけない単語ですが、「閉所恐怖症」と言う意味だそう)をVQにしましたが、シャドウズをバックにビートルズが歌ったらこうなるんじゃと、思ってしまいます。5曲目は女性コーラスを従えて、ハーマンズみたいな曲で、聴いているだけで楽しくなります。続く6曲目「To Be Or Not To Be」はそのすごいタイトルにびっくりしますが、ピアノの連打が効果的なロックンロール。ただし、ドラムはあまり上手くありません。最初にも書いたけれど、演奏レベルはちょっとおいといて楽しみましょう。
 7曲目以降へ行くと、あの独特なビブラートのあるボーカルも登場してきて、いかにもビージーズらしくなります。ファーストに収録された「Really And Sincerly」に似たテーマを持った曲もあったりし、メロディ・ライン、ハーモニー、そして楽器の使い方など、どれをとってもクオリティがずいぶんと上がってきます。しかし残念なことは後半になると音質がちょっと落ちることです。しかし、980円、贅沢は言わんとこう。
 こういう次第で、今世紀初頭はビージーズとPPMを責めるという方針にしました。とりあえず、初期のアルバムでまだ持っていない「オデッサ」と「キューカンバー・キャッスル」を注文完了。その後、やっぱり解説が欲しいので、このCDに収められたオーストラリア音源を買ってみよう。何種類かあるみたいなので、どれが良いかご存じの方がおられたら、ご一報をお願いします。


EnLIGHTNIN'ment : The Best of Lou Christie
Rhino (R2 70246)
EnLIGHTNIN'ment : The Best of Lou  Christie  ルー・クリスティーはベスト盤ばっかりで、どれを買って良いかわからず、とりあえず好きな曲の入っているシークエルからのベスト「Glory River : The Buddah Years 1968-1972」と言うのを買って、楽しんでいました。そこへ阿久津さんのサイトClassic Oldiesで紹介があり、お勧めに従って、こちらを購入とあいなりました。
01 The Gypsy Cried10 Lightnin' Strikes
02 Two Faces Have I11 Cryin' in the Streets
03 Summer Snow12 Rhapsody in the Rain
04 Mr Tenor Man13 Du Ronda
05 Self Expression (The Kids on the Street Never Give In)14 Watch Your Heart After Dark
06 Outside the Gates of Heaven15 If My Car Could Only Talk
07 How Many Teardrops16 Shake Hands and Walk Away Crying
08 Shy Boy17 Back to the Days of the Romans
09 Trapeze18 I'm Gonna Make You Mine
 ファルセット・ボイスと言うのが好きで、昔から一人、見よう見まねで練習しました。自慢じゃないが、「もののけ姫」全部歌えるぞ(^。^)。もっとも子供の前でしか歌った事ないけど(^^ゞ僕がそうなった理由の1番はやっぱりブライアンだけれど、フランキー・ヴァリの影響も大きいと思います。そんな私ですが、はじめてルー・クリスティーの歌う……、あれっ邦題ど忘れしてる。15分経過したが思い出さない。シングル探して押し入れひっくり返すのも邪魔くさいのでこのまま行こう。きっと誰かが突っ込むだろう。あの、「Maybe,maybe,maybe I love you」と言う原題「She Sold Me Magic」と言うやつです。「恋の魔法」だったか?なんかちがうな、「愛の魔法」?うーん、先へ進めない。(後日、無事につっこみが入り、ただの「魔法」と判明。ありがとう大嶽画伯)
 とにかく、これを聴いたとき、ぶったまげたのです。とても一人で歌っているとは思えない地声との落差。でも声質が同じだから同一人物なんだろう。地声も結構魅力的なのに、写真を見ると結構男前なのに、なぜにこんなに素っ頓狂なファルセットを出すのか?この疑問はいまだに解けていません。でも、好きです。先ほど書いた「Budda Years」の方を聴いてると、バッキングも上手くて、もう、踊り出さずに入られない。
 そこで、このアルバムですが、ルーのかなり初期の曲からブッダ入りまでが多分年代順に収められています。ちょっと、オールディーズ然とした曲もありますが、ボーカル聴いてるとそんなこと忘れます。2曲目のビートの取り方はまるでレゲエみたいでびっくり。でも、これ63年の作品。4曲目は「Mr. Bass Man」へのアンサーソングでしょう。先ほど書いた地声がファルセットに変化するところが大変楽しめます。バッキングもここら辺からははっきりとLAの人たちが参加していると思います。
 実は、ルーのバッキングについてはどこにも何も書いていないので不安なのですが、ほとんどのドラムスはハル先生で、ブッダ時代のベースはジョー・オズボーンだと思ってるんですが、どんなもんでしょうか。こちらのCDに収録されているものでもはじめの頃にアール師匠かなあと思うのもありますが、たいていはハルだと思うんだけどなあ。
 ヒット曲「Lightnin' Strikes」は曲構成が見事です。サビに入るまでの持って行き方がすんばらしい。最近HDDレコーディングだか何だか知らないが、4小節から8小節ぐらいのバラバラのセグメントをひっつけて、1曲仕上げたんじゃないか?と疑いたくなる曲が多いけれど、この曲は全然違う方向を向いていたいくつかのメロディがサビで見事に統一される曲ですなあ。
 そんな事に感激していると、なんと14、15曲目はジャック・ニーチェのプロデュースじゃないですか。彼が絡んだことがあるなんて、このCDまで全然知りませんでした。まさにそれものの音です。14曲目は夜の闇のベールがかかったような、ゆったりとした音の塊が気持ちよく響いてゆきます。ルーの声もとてもムーディ、対位的なメロを弾くギターと、リズムギターが良いぞ。でも、ファルセット使うのね、やっぱり(^_^;)
 15曲目はもう少しアップテンポで、鐘の音や、4拍目のスネアがいかにもスペクター・サウンドです。モアーンとした音はモノラルなのだけれど、広がりを感じます。
 いやー、良い買い物をしました。阿久津さんありがとう。調子に乗って、他のベストも買う気満々。


Sons of Mercury (1968-1975) / Quicksilver Messenger Service
Rhino (R2 70742)
Sons of Mercury (1968-1975) / Quicksilver Messenger Service  バンド名を聞いてもご存じのない方もおられるかも知れないので、簡単に紹介をしておきます。アルバムタイトルの年代を見ていただくとわかるように、60年代終わりから70年代中盤まで(正式解散は77年だそう)、アメリカ西海岸で活動したロック・バンドです。メンバーの入れ替わりが結構ありますが、途中から「Get Together」の作者のディノ・ヴァレンティや、名キーボーディストのニッキー・ホプキンスが参加していました。ジェファーソン・エアプレーンの活動と重なることが多く、中心メンバーのデビッド・フライバーグは後にジェファーソン・スターシップに参加しているらしい(これはライナーの受け売り)。僕は高校時代に、ジャケットの絵が気に入って、「Happy Trail」というライブ盤を買ったのですが、あまり気に入らず、スティーブ・ミラー・バンドの2枚目と交換した(こっちも地球を抱えたジャケットが好きだった。そして、中身も大好きなアルバムです)過去があります。
Disc 1Disc 2
01 Babe, I'm Gonna Leave You01 Shady Grove
02 Codine02 Flute Song
03 I Hear You Knockin' (It's Too Late)03 Joeseph's Coat
04 Pride Of Man04 Edward, The Mad Shirt Grinder
05 Light Your Windows05 Fresh Air
06 Dino's Song06 Cobra
07 The Fool07 Subway
08 Gold And Silver08 What About Me
09 Bears09 Local Color
10 Who Do You Love(single edit)10 Hope
11 Mona11 Fire Brothers
12 Maiden Of The Cancer Moon12 Don't Cry My Lady Love
13 Calvary13 I Found Love
14 Happy Trails14 Doin' Time In The U.S.A.
15 Gypsy Lights
16 Cowboy On The Run
 それで、以前に建築日誌に書いた、CD棚のインデックスの件で「Q」の所を増やしたいなあと言う理由だけで買ったCDです。スマン。「Happy Trail」はその後、CDで買い直したのですが、やっぱり余り興味がもてなかったので、普通のアルバムにするよりはベストが良いだろうと言うことで、ライノから出た2枚組にしました。おかげでバンド名の由来などがわかりましたが、そんなことは書いても仕方がないので、置いときましょう。
 それよりも、そんな理由だけで買ったのに、セッションマンの影を見つけてしまいましたぜ、ダンナ。1、2曲目は68年に出された「Revolution」という映画のサントラの一部らしいもので、いかにも時代と、西海岸という場所を感じさせるサウンドであります。取り立てて印象深いものではないですが、青春時代を思い出し、好感を持って聞くことが出来ます。未発表だった3曲目を挟んで、4曲目から8曲目まで、すべて2枚目のアルバム「Quicksilver Messenger Service」から抜き出されたものですが、ここでの演奏、ドラムとベースが俄然すっきりと、タイトに絡み合います。ギター&ボーカルが、「もっちゃり」した、ブルース・ベースのサイケ風なだけに、際だっています。続く曲がライブからですから、はっきりと比較も出来ます。ドラムの繰り出す短いフィルの切れ味が全然違うし、ベースもフレーズがしっかりと締まっているという感じ。しかし、ドラムはハル先生ではないです。ひょっとするとジム・ゴードン氏あたりじゃないかという気がします。ベースの人物は特定できませんでした。そういうこともあって、この2枚目の数曲が聞いていて一番気持ちよく、楽しめます。
 2枚目に入ると、セッションマンについてはあまり感じなくなります。ニッキー・ホプキンスのキーボードが炸裂しているからというのがその理由かも。と言うより、彼のキーボードにおんぶしたような曲が多くて、私はそれほどロック・キーボードが好きでないので、この部分はちょっと退屈。ボーカルも妙にエコーが深くなったり、もったいぶった歌い方になったりで、感心しません。声質は、ゲス・フーのバートン・カニングスみたいでちょっと好みなのですが、残念。最後の方ではAORのような雰囲気になってしまいます。
 と、結構ぼろくそに書いていますが、自分のロックを聴いてきた時代と重なるためか、大したことのないバンドだと思う一方、違和感を感じたり、「ちょっと違うやろぅ!」と言う気分には不思議とならないのです。先日も少し遅めの新年会の帰り道、住吉大社から住之江公園まで(こんなローカルなこと書いてどうする(^^ゞ)の30分ほどの夜道をこのCDを聴きながら歩いたのですが、結構浸っていました。今さら若者が聴くという必要はないかも知れませんが、同年代の人ならそこそこ楽しめるかも知れません。


The Peter, Paul And Mary Album
Warner Bros. (9 26653-2)
The Peter, Paul And Mary Album  21世紀はPPMを聴くと言うことで、いさんでCDショップに行ったのだけれど、2件回っても、お目当ての1枚目のアルバムは置いていなかった。こうなりゃ、好きな曲のあるやつから買おうと方針変更して、「人生の裏側(The Other Side Of This Life)」と「Sometime Lovin'」の入っているこのアルバムを買ってみました。正直言って、これほど充実した1枚であるという事は知りませなんだ(^_^)。
01 And When I Die07 The Other Side Of This Life
02 Sometime Lovin'08 The Good Times We Had
03 Pack Up Your Sorrows09 Kisses Sweeter Than Wine
04 The King Of Names10 Norman Normal
05 For Baby (For Bobbie)11 Mon Vrai Destin
06 Hurry Sundown12 Well, Well, Well
 1966年に発表された彼らの7枚目のアルバムと言うことです。じゃによって、モダンフォーク路線では持たなくなってきたと言う意味合いもあるのかも知れませんが、僕にとってはモダン・フォークを研ぎ澄ませたような部分と、ぐっとロックよりの部分が違和感なく存在していると言う印象を受けます。モダンフォークの部分では、なんと言ってもさっき書いた「Sometime Lovin'」の美しさ。ピーターのソフトな声を中心にした3声のハモは、それぞれが独立して自分を出しながら、バラバラにはならず、美しくまとまっています。続くドブロをフィーチャーした「Pack Up You Sorrow」の格好良さよ!はるか昔中2の時に、何とかこれを日本語にして歌いたいと頑張って果たせなかったことを思い出しました。後述するピーターのシャウト「The King Of Names」の後を引き受けるマリーの暖かな歌声とスリー・フィンガーはもう、暖炉の前で憩っているような気分になります。その他、「Hurry Sundown」、「Well,Well Well」とライブ(というより、コンサートだな、フーテナニーちゅうのもあったな)でおなじみの曲もよろしいですなあ。どちらもポールの低音が鍵を握っています。
 さて、ロックよりの部分と言うことです。最初に挙げた「The Other Side Of This Life」を、4ビートでもあり、PPMらしくないちょっと崩したハモの取り方と言い、ジャズ近寄った曲だと思っていた(と言っても、そう思ったのはやはり中学の頃)のですが、今回聴いてみると、やはりポールのドスの利いたボーカルはロック的だと感じました。そう思っていると、4曲目ではピーターまでシャウトしてるじゃないですか、おまけにバッキングを見てみると、エレキこそ使っていないものの、バターフィールド・ブルース・バンドの面々です。ポール・バターフィールド、マイク・ブルームフィールド、マーク・ナフタリンなどなどがそろっています。よく見ると最後の「Well,Well,Well」ではアル・クーパーがオルガン弾いてるじゃないですか。ウーン、こりゃ、「追憶のハイウエイ」流れだな。マネージャーはどちらもアルバート・グロスマンだもんなあ。イヤー、全然しらんかった…と、しばらく絶句していた私です。
 10曲目、ポール作の「Normal Normal」なんて、音のコラージュみたいなものが入っていて、エレキがガンガン入ったりこそしないものの、その後の歌に入った後の音の処理を聴いても、これは見事にロックでっせ。「Revolution No.9」を思い出してしまいました。そして、そんな音の次には、心和ませるフィンガリングと、ハモを繰り出せるのがこの人たちの武器だったんだと、今回知りました。でも、これらのロック系にはマリーさんの声は聞こえないのね。
 正直言うと、こんな風に感じるのは僕が正統的フォークファン、正統的PPMファンではないからだとは思います、が逆にそうだからこのアルバムは、今の若者にもすんなり聴いてもらえそうな気がします。いや、是非聴いてもらいたい1枚だと確信する次第であります。格好いいですぞーー。このまま行くと次は「アルバム1700」になってしまいそうなので、次は是が非でも1枚目にワープするぞ。


Tighter, Tighter / Tommy James
Varese Sarabande (302 066 105 2)
Tighter, Tighter / Tommy James  以前ライノから出た「The Solo Years」というCDは、トミー・ジェイムズがソロになりルーレットから出した曲が中心だったのに対して、こちらは70年代中盤にMCAでシングル1枚を出して、そこからさらにCCRで有名になったファンタジーに移籍してから出したシングルと2枚のアルバムを中心に編集されています。従って、年代的には74年から77年くらいにかけてと言うことらしい。この後ミレニアムというレーベルに移っているようですが、そちらは先述の「The Solo Years」に収録されているので、これにてソロ時代は一件落着と言うことらしい。
01 Tighter,Tighter09 (Do You Wanna) Touch Me
02 Love Is Gonna Find A Way10 Candy
03 Glory Glory11 Don't Want To Fall Away From You
04 Bobby,Don't Leave Me Alone12 Double Or Nothin'
05 I Love You Love Me Love13 One Track Mind
06 Comin' Down14 Midnight Rider
07 I Don't Love You Anymore15 Still Got A Thing For You
08 Calico16 Treat Me Nice
 して、中身ですが、これがどんどん軟弱になっていって、いわゆるAORと言うのでしょうか、そういう路線になっています。それでもまだ前半部のシングルカットされた曲は、「クリムゾン&クローバー」のサイケ部分をふき取ってすっきりした曲(「Tighter, Tighter」の事です)があったり、ラジオから流しながら高速をぶっ飛ばすのに適したような(私の場合、どれがアクセルでどれがブレーキか知らないので決してそんなことはしないのですが)おっしゃれーな「Love Is Gonna Find Away」だとか、シンクラビアとベースのユニゾンリフが印象的な「Glory Glory」とか、結構楽しめるのですが、5曲目以降は印象に残りにくい曲が多くなり、何度聴いても、はっきり覚えられません。みんな、どっかで聴いたことのある曲に聞こえるのです。16曲目のプレスリー・ナンバーも、プレスリーを思い出すだけなので、成功しているとは思えません。
 編集盤だからこれで済んだんでしょうが、これが2枚のアルバムの2オン1だったりしたらもっと悲惨な思いをしたかもしれません。そういう内容です。トミーが好きで、できるだけ集めたいと思っておられる方だけにした方が無難です。ソロ作品を聴きたいならライノ盤のほうがはるかに力のある作品が詰まっているし、バックの演奏も、特にドラムがうまいので、上物を取っ払ってしまう癖のある方にもOKでしょう。


Odessa / Bee Gees
Polydor (825 451-2)
Odessa / Bee Gees  1969年に発表されたメジャー・デビュー後の4作目です。もともとは2枚組で出されたものです。AMGのレイティングでは彼らの作品中最も高く評価されているし、「メロディ・フェア」、「若葉の頃(First Of May)」という有名曲が収録されていることもあり、ちょっと期待していたのですが、そんなに高い点つけて良いのか?と言うのが聞き終わった後の正直な感想。
01 Odessa (City on the Black Sea)10 Sound of Love
02 You'll Never See My Face Again11 Give Your Best
03 Black Diamond12 Seven Seas Symphony
04 Marley Purt Drive13 With All Nations (International Anthem)
05 Edison14 I Laugh In Your Face
06 Melody Fair15 Never Say Never Again
07 Suddenly16 First of May
08 Whisper Whisper17 The British Opera
09 Lamplight
 どの曲も、大げさなオーケストレーションがかなり鼻につきます。「コンセプト・アルバム」というのに挑戦しているんだなあ、と言うことが解説されなくても感じ取れるのですが、「コンセプト・アルバム」と言うものについてのコンセプトを誤解してるんじゃないか?と言う疑問があります。だから、コンセプトからはずれている感のある「メロディ・フェア」が、逆に際だって聞こえます。4分を越す曲がいくつもあるんだけれど、どれもオーケストラで無理矢理に盛り上げて長くしていて、4分を越す必然性が感じられないのです。もっとシェイプアップして、1枚もので出していた方が、きっと印象に残ったと思います。
 うーん、ここまで読み返して、ぼろくそだなあ。ちょっとだけ褒めておくと、アコギの処理が上手いなあと感じるところが何カ所もあります。……って、それだけか(^_^;)
 しかし、最初にあげた有名2曲は、やっぱり良い曲です。「僕がまだ幼く、クリスマスツリーが大きかった頃」という出だしの歌詞だけで泣かせるじゃないですか。子供の頃よく遊んだ広場を後になって訪れると、拍子抜けするほど狭い場所だったなんて経験ありませんか?僕は一度、それで本当に腰が抜けそうなほど驚いたことがあります。ま、そんなことビージーズとは何の関係もないのですが、この歌を聴くといつもその衝撃を思い出してしますと言うお話でした。  結論として、ベスト盤で6、16の2曲が聴ければ十分。欲を言うと15曲目もなかなかかわいく、良い曲です。


Cucumber Castle / Bee Gees
Polydor (833 783-2)
Cucumber Castle / Bee Gees  続きまして、1970年に出た5作目であります。ジャケを見ていただくとバリーと、モーリスの男前二人しか写っていません。不細工なロビンはこの時期脱退していたのですね。音楽的には一番才能があり、歌も上手いのですが、天は二物を与えず、60年代終わり頃、ミュージック・ライフと言う雑誌の読者投稿欄「He Said, She Said」ではロビンの顔ネタが多かったと言う記憶あり。なこたぁ、どうでもよろしい。
01 If Only I Had My Mind On Something Else07 Sweetheart
02 I.O.I.O.08 Bury Me Down By The River
03 Then You Left Me09 My Thing
04 The Lord10 The Chance Of Love
05 I Was The Child11 Turning Tide
06 Lay Down And Die12 Don't Forget To Remember
 「オデッサ」がつまらなかったし、さっき書いたように、才能あるロビンが抜けていると言うこともあり、聴く前は不安だったのですが、受けた印象は逆。こちらの方がずっと楽しめます。前作のように肩に力の入ったところはなく、どの歌のテーマも、身近な男女関係、恋愛問題。それが、結局身の丈に合っているなどと言うと、失礼かも知れないけれど。良く言えば、彼らの持ち味なんですよね。どの曲もそこにピタッとはまっています。
 軽快なヒット曲「I.O.I.O」、ストリングスの処理がいかにもビージーズらしく、センチメンタルな美しさを持った「Don't Forget To Remember(想い出を胸に)」、の有名曲以外にも、1曲目から、わかりやすい叙情味を持った曲が並んでいます。念のために、「わかりやすい」というのはここでは褒め言葉で使っています。サウンド的には、僕の好きな2枚目「Holizontal」に戻っている曲があったりしますが、残念なことにエレキ・ギターが全くと言っていいほど使われていず(これは前作も同じ)、そこが唯一物足りなく感じるところです。7曲目「Sweetheart」は、ビージーズがカントリーをやるとこんな風になりますという曲で、ピアノにエコーをかけ、ストリングスをびっちりと曲にまぶし、甘く、ねちっこく歌っています。オデッサにもカントリー風味の曲があったのですが、あちらは単にカントリー系の楽器を使っていただけで、こっちの方が自分たちのカントリーという感じでおもしろいです。続く8曲目も「Bury Me Down By The River」も、ビージーズのゴスペルと言う印象を受けました。AMGにも同じようなことが書いてあってちょっと驚いた。9曲目「My Thing」は都会的なサウンドの曲で、このような並べ方にも、相当手練れになってきているなあ、と言う印象を受けます。
 と言うことで、プロ的にと言うか評論家的に見れば、いかにもお子様音楽っぽいので、評価が低いのかも知れないですが、楽しめるかどうかが基準になっているミーハーなだけの僕としては、こっちの方がずっと良いアルバムだと思います。少なくとも、ベストに入る2、12曲目以外にも良い曲は沢山収録されています。


Takes Off / Jefferson Airplane
RCA (07863 66797-2)
Takes Off / Jefferson Airplane  お恥ずかしい話ですが、僕はつい最近まで、ジェファーソン・エアプレーンの1枚目は「Surrealistic Pillow」だと思ってました。このアルバムの存在は知っていたのですが、メジャー・デビューする前の録音だと思っていたのです。ホールディング・カンパニーの1枚目みたいにね。でも、違うと知って、気が付いたら、何となく注文してしまいました。主体性なし(^_^;)
01 Blues From An Airplane07 Come Up The Years
02 Let Me In08 Run Around
03 Bringing Me Down09 Let's Get Together
04 It's No Secret10 Don't Slip Away
05 Tobacco Road11 Chauffeur Blues
06 Runnin' 'Round This World12 And I Like It
 たしかに、バンドの顔となるグレース・スリック姉御がまだ在籍していないので、プレフライトみたいなもんですわな。演奏面でも、ギターのアンサンブルが妙にごちゃごちゃしていたり、ちょっとおぼつかないところがあったりします。サウンド的にも、サイケではなく、フォークロックです。同じ年に出た(はずの)バーズの「5th Dimension」のほうがよほどサイケしています。でも、ブルースの若々しい解釈があったり、3声のしっかりしたハモがあったりと、聴きどころはしっかりあります。
 なぜ、これが1枚目だと知ったのかというと、大野さんがご自分のサイトで話題にしていたからです。このアルバムを出した後、モビー・グレイプに移籍してギタリストとして活躍したスキップ・スペンス(たしか昨年お亡くなりになりました、どうも、この項、「たしか」とか「はず」が多い)がドラマーとしてクレジットされているがいかがなものか、と言うことだったのです。で、私の感想ですが、たしかに、ドラムは大変上手いです。とても、「人生で一度もドラムを叩いたことがなかった(と、ジャケットに書いてある)」人の叩くドラムではないです。セッションマンの仕事だと考えて間違いないでしょう。気になって「Surrealistic Pillow」も引っ張り出したのですが、こちらも切れ味鋭いドラミングが至る所にあります。このアルバムでも、新ドラマーのスペンサー・ドライデンはパーカッションとクレジットされています。いや、実は、それどころか、久しぶりに「あなただけを(Somebody To Love)」を聴いたけれど、リズム・ギター、ベースの切れも全然違いまっせ。気楽に「ドンちゅう、おっさん、ばてばて。ウンちゅう、兄さん、ラリラリ」なんて言ってる場合じゃないです。俺だけか(^^ゞ
 最後に、このCDはきれいにリマスターされて、ステレオとモノの両バージョンが収められています。同じ曲名なので、以下のリストには1回しか記述しませんでしたが、実際は24曲が収められています。