2004年7月に買ったCD

Gettin' In Over My Head / Brian Wilson
Brimel/Rhino (R2 76471)
Gettin' In Over My Head / Brian Wilson  残念ながらブライアンのソロ・アルバムの中で最低の作品と呼ばねばなりません。何が駄目なのか?理由はいくつかあります。その中でも最大の理由は駄目な曲(言い切るのが悲しいので、一応洒落てみました(-_-メ)。ほとんどが幻のソロ「Sweet Insanity」から持ってきたもので、全部に置いて「改悪」と言うしかないアレンジが施されています。「Make a Wish」も「Rainbow Eyes」も「Don't Let Her Know She's An Angel」も、「Sweet Insanity」ではあんなに美しく輝いていたのに、しつこくて、過剰なアレンジとなって、輝きを失ってしまっています。のこりのほとんどがアンディ・ぺィリーとのセッションで作成されたもので、こちらは比較的ましなものの、ブライアンの作品としては「並」程度の出来。二人の娘と競演した「Fantasy Is Reality」や、ライブ・アット・ロキシーで聴かせた「This Is Not Love」など、最近でもブライアンでないと書けないような作品が発表されていたので、期待したのに…。ポールと競演した「A Friend Like You」なんて、全く工夫も、転調も、サビの驚きも何にもなし。
01 How Could We Still Be Dancin'08 Make A Wish
02 Soul Searchin'09 Rainbow Eyes
03 You've Touched Me10 Saturday Morning In The City
04 Gettin' In Over My Head11 Fairy Tale
05 City Blues12 Don't Let Her Know She's An Angel
06 Desert Drive13 The Waltz
07 A Friend Like You
 2つめに、ボーカルが駄目。これが今回致命的だと感じた点。「Sweet Insanity」収録曲がこちらの方が悪く感じるという点のもう1つの理由かもしれませんが、とにかく声の「荒れ」を感じてしまいます。だから、分厚くコーラスを重ねてしまわないと、その荒れが目立つのです。もうちょっとエコーを深くするか何かして、ごまかせばいいものを、ボーカルは全体にドライな仕上がりで、余計にそれを感じてしまいます。だいたい、我々はブライアンのファンだから、このアルバムをこんな風に言いながらも、毎日聴いたりしているのですが、このボーカルで新規のファンが獲得できるでしょうか?駄目ですね。賭けても良いけど、この声を聴いてブライアンのファンになる人なんぞ世界中に一人もいないでしょう。結局ライブでは、その場の雰囲気でごまかせても、きちんとレコーディングすると力のなさというか、今までの不摂生の付けが回った所が見事に現れてしまいます。ポールやエルトンの声が張りのある声なのに比べると、悲しいを通り越して唖然としてしまいます。「15 Big Ones」でひっさしぶりにブライアンの復活を見てその声の変わりように衝撃を受けた、あの時と似たようなショックを今受けています。
 3つめにジャケットが駄目。「正気か?」とさえ思ってしまう、駄目なコラージュ。アート・ディレクター出てこい!!
 結局、このアルバムで聴いていて楽しいのは1曲目のイントロのブライアン以外は出来ないだろうハモとエルトン・ジョンのハリのあるロック・ボーカル、それに2曲目のカール・ウイルソンの美しくかつソウルフルなボーカルだけ。エリック・クラプトンのギターでさえ、ただ過剰な演出と感じてしまいます。そして最後に言いたいこと。なぜイギリスの伝説的ミュージシャンに頼るという演出をしてしまったのか?と言う疑問。ブライアンは大事なことを忘れています。頼る人は海の彼方にいるのでしょうか?かつてあなたのそばにいたミュージシャンを忘れてはいないでしょうか?6曲目「Desert Drive」。マイク・ラブが参加していれば、きっとこの5倍は素晴らしい出来になっていたはず。この曲の持つ脳天気さをマイクなしに表現しようとするのは(ちなみに、誉めてまんねん(^^ゞ)、足元が見えていない証拠では?


California / Wilson Phillips
Columbia (CK 92103)
California / Wilson Phillips  おやじさんのアルバムが絶不調だったので、おっかなびっくりしで聴きました(^^ゞだもんで、最初聴いた時には、あまりパッとした印象を受けないままでした。特に出だし、1曲目のビートがいかにも今風で、自分の慣れ親しんでいるビート感覚とかけ離れていたため、「どうも違うなあ」という気分でした。しかし、元々、上物に関心が向いている私のことです、繰り返しているうちに、3人娘のボーカルにどんどん惹かれて行くのです。しかも、取り上げている曲が60年代中盤から、70年代にかけての結構気に入っている人たちの曲ばかりです。おわかりとは思いますが、1曲目はリンダ・ロンシュタット、2曲目はニール・ヤング、以下、ジョニ・ミッチェル、イーグルズ、ヤング・ブラッズまである始末(書くまでもないのは省きました)。チャイナ、カーニー、ウエンディがそれぞれソロ・ボーカルを取るのですが、3人の声の特徴がうまく引き出されていて、聴いていて大変納得できます。このあたりは、プロデューサーを務めた、ピーター・アッシャー(!)の仕事でしょう。2曲目のカーニーのやや低めで、美しい中にかげりのある声に、「Old Man」はぴったりだし、ハスキーでかわゆい声のウエンディが歌う「California」はジョニ・ミッチェルとは全然別の世界を聴かせてくれます。俺も帰りたくなってきたなあ、カリフォルニアへ。行ったこともないくせに言うな>おれ
01 You're No Good07 Monday Monday
02 Old Man08 Get Together
03 California09 Doctor My Eyes
04 Already Gone10 Dance Dance Dance
05 Go Your Own Way11 In My Room
06 Turn! Turn! Turn!12 Already Gone (Acoustic)
 しかし、何よりも感じるのはこの3人の中に受け継がれている「ハモリのDNA」。ほんまにハモるのが好きなんだなあ、と聴いていてほれぼれするほど、楽しそうにハモっています。12曲目、隠しトラックになっている「Already Gone」のアコギ1本バージョンを聴くと、私の意見に納得していただけると、思います。
 1つだけ、残念なのは、一番の売りであるはずの「Monday Monday」のアレンジが私には気に入らないことでしょうか。ギター、うるさすぎ。しかし、チャイナはソロ・アルバム出すだけあって、一番今風ロックっぽい歌い方が出来ます。
 11曲目は、ブライアンも登場。ちょっとピアノがよれているのがご愛敬。以前出したタミー・ウィネットとのデュエットを思い出させます。「In My Room」を女性が歌うとこうなるのか?
 もともと、ウイルソン・フィリップスは、「おっちゃん、あんたらのお父ちゃんたちには、若い頃にえらい世話になってん。困ったことがあったら、いつでも、何でも言うてきてや」的精神で1枚目を購入した所、思いのほか良い出来で、逆にファンになったという経緯があります。カーニーも無事にお肉がとれて、これから活動復活か?こんなアルバムやったら、おっちゃん、なんぼでも買うたるさかいな(^。^)


Devil's Rumble - Anthology '64-'68 / Davie Allan & The Arrows
Sundazed (SC 11138)
Devil's Rumble - Anthology '64-'68 / Davie Allan & The Arrows  デイビー・アランは一番有名な「Apache '65」だけをコンピで持っていて、かなりへたくそだったので、今まで私の買い物リストには入っていませんでした。しかし、今回のアンソロジーの宣伝で、マイク・カーブがプロデュースをしていたと言うことを初めて知って、これはひょっとすると…。となって購入に至りました。
Disc 1Disc 2
01 Apache '6501 King Fuzz
02 Blue Guitar02 Action On The Street
03 The Rebel (Without A Cause)03 Ghost Riders In The Sky
04 Tomahawk04 The Young World
05 Scratchy05 The Born Loser's Theme
06 Commanche06 The Loser's Bar
07 Moondawg '6507 Moonfire
08 Dance The Freddie08 Cycle-Delic
09 Theme From The Wild Angels09 Blue Rides Again
10 U.F.O.10 Invasion
11 Blues Theme11 Blue's Trip
12 Bongo Party12 13th Harley
13 The Chase13 Another Cycle In Detroit
14 The Unknown Rider14 Mind Transferral
15 Devil's Angels15 Lulu's World
16 Cody's Theme16 Glory Stompers
17 Theme From Thunder Alley17 The Stompers And The Souls
18 Pete's Orgy18 The Checkered Flag
19 The Devil's Rumble19 Hellcats
20 The Ghost Story20 Shape Of Things To Come
 で、その感は当たっていました。Disc 1で言うと、下手だったのは「Apache '65」だけ。後は見事にセッションマンの手が入っています。まあ、その中にはホンデルズのメンバーも入っているでしょうが。で、これでなぜホンデルスのセッションを集めたCDでビリーさんが何曲もインストをやっていたのかと言う謎が解けたのでした。ました。あれはアロウズ用だったのですね。と、一人納得する俺。
 しかし、デイビー・アラン&ジ・アロウズのことをファズのうるさいガレージ・インストだと紹介してきた(これまで、私はそれを信じて買っていなかった)評論家とか、音楽関係の連中は、本当にレコードを聴いて言っていたのかと、ちょっと腹が立ってきたりもしています。確かに、メンバーが演奏してるんだろうなと思われるような、頼りない曲も少しはあります。ファズがガンガン利いている曲もたくさんあります。しかし、どの曲もきちんとプロデュースされ、構成も考えられ(ほとんどの曲で4〜5本のギターが入ってるんですよ)、プロの手が入った演奏なわけです。アルバム1枚利けばガレージバンドかどうかわかりそうなもんだけどなあ。今月だったか先月だったかに、レココレ誌でこのCDを紹介した人は、原稿料を返却するよーに(-_-メ)。
 というわけで、ガレージでも何でもなく、サウンド的には同時期のVの字とよく似ています。具体的には「Guitar Freakout」や「Pops In Japan Vol.1」あたり。あれをもうちょっと荒っぽくした感じだと思ってください。なので、普通にインストファンなら楽しめると思います。私、これをきっかけにアロウズのアナログをぼちぼちと集めてゆくことに決めました。
 久々のサウンド・ファイルはDisc 2から6曲目の「The Loser's Bar」をどうぞ。ね、ガレージじゃないでしょ。この曲利いて、私「真冬の帰り道」を思い出してしまいました。

【追記】上のコメントをUPした後、気になったのでホンデルズのセッションCDを調べてみました。すると、Disc 1、3曲目と同じ「The Rebel Without A Cause」がありました。同一セッションで、5曲のインストが収録されています。メンバーは、ビリー・ストレンジ(ギター)、デイビー・アラン(ギター)、ビル・ピットマン(ギター)、ラリー・ネクテル(ベース)、ラリー・ブラウン(ドラム)、マイク・カーブ(キーボード)。デイビー、こんな所で発見されてしまったぞ!!