・ああ、未CD化
リアルタイムでは、「Dizzy」、「Sweet Pea」くらいしか聴かなかったので、彼のことはずっとバブルガム・シンガーだと思っていました。
CDの時代になり、ベスト・アルバムを買ってみると、なかなか良い曲が沢山あると言うことがわかりました。また、歌声もバブルガム的な曲では高いところをとんがらせたような出し方をしているけれど、実は柔らかくて暖かい、とても心地よいものだと言うことを発見。よしでは、CDを買い集めていこう…っと、思ったら、ない!!オリジナル・アルバムなんてまったく出ていない!!
ずいぶん時間がたってから、「It's Now Winter's Day」がCD化されましたが、この盤はここに書かれてあるとおり、カート・ベッチャーのふざけ過ぎ、はしゃぎ過ぎによる、オーバー・プロデュース作品。どこが「名盤」じゃ!!
・話を戻して
それで、15年くらい前からボツボツと、アナログを集めるようになりました。特に熱狂的ファンというわけではないので、中古レコ屋さんに入ったときに、ついでに探す。ネットで目当ての盤を買うときにそのショップにトミーがないかをついでにチェックする。という「ついで買い」でした。
そんなことをしているうちにも、10枚ほどの盤を集め、聴いてきたわけですが、結論として現在思っていることは、「トミーは結構頑張っていた」と言うことです。
バディ・ホリー・フォロワーのロックン・ロール・シンガーとしてキャリアをスタートしながら、あるときはバブルガムに、あるときはサイケ・ポップにと舵を切りながらも、ポップ・シンガーが生きるのは大変だった60年代終わりを彼は活動し続けていたのです。
また、あまり注目されていないけれど、彼は曲を書くことができます。シングル・カットする曲はプロの作品であったとしても、ほとんどのアルバムは自作で埋められているのです。
今回お届けする作品は1970年に発表された作品。ZIPに含まれたバック・カバーをご覧いただくとわかりますが、プロデュースがスティーブ・バリ。アレンジャーがシド・フェラーとジミー・ハスケル。バッキングがハル・ブレイン、ジョー・オズボーン、ラリー・ネクテル、マイク・デイシー。コーラスにジンジャー・ブレイクなどなどおなじみのメンツがそろっています。この時期、ダンヒルがABCに売り飛ばされているので、その流れで合体したのでしょうか。まあ、「Dizzy」もハルが叩いているので、そんなことは関係なく、お世話になっていたのかもしれませんが。
バッキングがしっかりしているので、安心して聴けます。中にはジョー・オズボーンのベースがブンブンうなる曲があったりもするけれど、全体にトミー・ローの歌声をしっかり支える演奏です。シングル・カットされた「Pearl」や「Stir It Up Serve It」などキャッチーな出来上がりの曲とタイトル曲「We Can Make Music」や「King Of Fools」などの落ち着いた雰囲気の曲も取り混ぜられ、私の愛聴盤となっています。
トミー・ローのアルバムにはほかにも紹介したい盤がありますので、また機会があればと言うことで。
